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間接タンポ調整 [フルート管理]

直接、間接という表現は便宜上させていただいております。
指を押さえたとき押さえたタンポ以外も作動するタンポ状態を間接と言います。
下はフルートを知っている方には当然の図です。
                         (図はサイトからお借りしました)

key.JPG

赤線のキーが間接に動くキーですね。
なお、青線は間接に作動させるための代え指みたいなものですね。

調整としては直接と同じくタンポの閉じ具合を見るわけですが難しいところも数箇所あります。
そんなところだけを書いてみます。

★ Eキーを押す

FL26y.jpg

これを押すと上の写真のように二箇所のタンポが間接に閉じますね。
G2キーとは便宜上です。
一番上の図の緑線、「Abキー(Eメカ用)」と書いているキーですね。
「G」の音を出すとき、その右隣りの「G1」キーだけを押しますがG2キーもちゃんと閉じてこそ「G」の音になります。
上の楽器はEメカ付きなので高音の「E」を出すときに作動します。
「G」はちゃんと出せてもこのEキーを押してG2キーが異常状態なら高音「E」は正しく鳴りませんね。

   Eキーを押してG2キーがちゃんと閉じずに浮いた状態・・・
この場合は一番上の図の「Eメカウデ」を調整します。

  * Eキーを押してG2は正常だけど・・・・
これの判断が難しいですね。
G2キーがEキーを圧迫するときがあるのです。
G2キーがしっかりと閉じているけど肝心のEキーが浮いている・・・・
これに気付きにくいのですね。
当然「E」の音が出にくくなります。

   それでEキータンポを調整した・・・
調整の仕方はEのタンポを外して調整紙などを入れて浮かないようにします。
しかしそれで終わりません。
Eキーを調整したためF#キーに狂いが生じます。
この関係は後述する「ネジ調整」になります。
なかなかやっかいですよね。
上のすべてが正常でなければどの音も正常な音になりません。

★ Fキーを押す

FL27y.jpg

写真を撮るために左手でFキーを閉じてみました。
緑のキーが間接的に動くのはおわかりですね。
A2キーと言うのも便宜上です。
一番上の図の「Bbキー」にあたります。
これは後でAisレバーとしてもう一度書きます。
実際は「A#かBb」の音を出す間接的に動くキーでもありますが単に「A」を出すときにも間接的に閉じます。

   「F#」はちゃんと鳴るのに「F」が鳴らない
これの原因は3つあります。
Fキーを押したとき、
(1)F#キーが浮いた状態
(2)F#キーはしっかり閉じているのにFキーが浮いた状態。
(3)A2キーがしっかり閉じているけどFキーが浮いた状態。
この(3)が気付きにくいですね。
遠くにありますからね。
このバランスが悪ければそれを直すためにA1キーまで調整をし直す場合もありますから。

他には・・・
一番上の図の青線を少し。

★ Ais(アイス)(Bb)レバー
これは「Bb(A#)」の音を間接的に出すキーです。
もちろん上に書いたFキーを押すことでもその音になりますね。
上で書いた便宜上のA2キーが作動します。
これ自体の調整は全くありません。
A2キーのタンポさえ正常であれば必ず鳴ります。
このキーを使う人は少ないらしいですが私は積極的に使いますよ。
だって必ず鳴る間接キーですから。
バランス調整の難しいFキーで鳴らす人が多いようですけどね。

★ ブリチャルディキー
「A#」は別としてフラット記号が多い調では左手親指で必ず押さえているでしょう。
ただ、突然ナチュラルな「B(H)」の音を出すとき、親指をずらすような使い方になるのはお勧めできませんけどね。
FL28y2.jpg

青丸のところですね。
それを押すと裏側になるA2キーが閉じます。
ここも「A」の音が正常に鳴っていてもちゃんと閉じないことがあります。
そのときは赤丸のところを調整します。
貼ってあるコルクフェルトが外れているときもあります。
私は薄いフェルトを切って貼り付けたりします。
でもここは下手に自分で触らない限り大体はいつも正常です。


調整をするには、
タンポ自体に調整紙を加えたり調整ネジを触ったりするわけです。
長くなったのでそれは次回にしましょう。

タグ:タンポ調整
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